Thursday, June 26, 2008

Hauptstudium(ハオプトシュトゥディウム=本課程)

さて、中間試験に合格すると本課程に入ることができます。
基礎課程(Grundstudium=グルンドシュトゥディウム)では「こんなの勉強したいわけじゃーなかったのに…」と思ってしまうような必修科目が山のようにあって、数少ない選択科目も「この2つの中からどちらかを選びなさい」という窮屈なものであることが多いのですが、本課程に入ると、毎学期、10個くらいあるゼミの中から好きなものを選べるようになったりします。(少なくともうちの学校ではそうでした)

私が通っていた日本の大学でも2年生までは似たようなものだったので、違いといえば、中間試験があるかないか、くらいだったのでしょうか?

しかし、学生の自主性を重んじるドイツの大学では、大学も教授も自分から喰らいついてくる学生の面倒は見てくれますが、そうでないものに関しては放っておかれるのが普通です。
中間試験も卒業試験も自分で申し込みをしない限り、誰からも強制されません。
よく言えば学生の自由が認められていますし、悪く言えば、ぼんやりしていると自分だけ取り残される、という状況にも陥りかねません。

ドイツの社会では、就職してからの社員教育というものはあまりないのが普通のようです。
ですので、この本課程中に「将来、自分がどういう分野でなにをしたいのか」をはっきり見極める必要があります。
ここ数年、学生の優遇される学生天国だったドイツは変わりつつあります。
第一に挙げられるのが、授業料の導入でしょう。
ドイツは社会全般において、専門職を担う人材が不足している状況です。つまり、社会は即戦力と」なる人材を求めています。
ドイツの大学を出て、ドイツに残り仕事をしたい場合には、「何がしたくて、何ができるか」を決めた上で、自分を売り込んでいかなければ、新卒であっても就職はなかなか難しいようです。

そういったことから、本課程の科目選択はとても重要ですし、中間試験を終了した時点で卒業を見据え、自分で計画を立てなければ卒業にはなかなかたどり着けないのが事実です。
私の場合、工業デザインよりもプロダクトデザイン(製品デザイン)の方がやりがいがある、と感じていたので、本課程で選択するゼミもなんらかの製品をデザインするものを選択していました。

…なーんて言ってても、私自身なかなか決められず、途中で迷ったり、寄り道したりしてましたけれどね。

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