Thursday, June 26, 2008

珍しい生き物

私の通っている大学はとても小さい。(2002年当時今でも小さいことには変わりないですが…

ほとんどの大学内にあるような、文房具などの売店もなければ、学食でさえない。(現在、建設中らしいが、いつ完成のことやら…)
つい最近、初めて具体的な全学生数を知った。
たった555人だ…。うちの小学校の方が大きいよ…)

したがって、留学生数もかなり少ない。
アジア圏からの留学生となれば、必然的に目立つのである。

ちなみに私のクラスは、私以外の全員がドイツ人だったりする。
偉そうに言うことではないが、私のドイツ語は小学校低学年程度である。
言いたいことが言えない、伝わらない、話が理解できない、ということが毎日でかなりストレスのたまる日々を送っている。

言葉の壁からか、かなりのコミュニケーション障害があって、クラスメートとはまだ『友人』という感じではない。

ぼやぼやしていて置いていかれることもしばしば。
そうなると、かなりヘコんで、物事をネガティブに考えることが多い。
例えば、「もし私がここにいなくっても、誰も気がつかないんじゃないか?」とかなんとか。
みんな親切なんだけどね。

でも、いなけりゃいないで、みんな気がつくらしい。
と、いうもの外見が目立つから。

もし、私のようなドイツ人学生(授業中、めったにしゃべらない)がいたら、何年たってもみんなに顔を覚えてもらえないだろうなー、と思う。
ところが、かなりの割合で同級生や教授達の記憶に残るらしい。どんな作品を作っているだとか、日本では何を専攻していただとか。
これって結構、トクなことなのでは?と思うことがある。

別にどうってことないと言えばそうなんだけど、私の場合、自分のことに興味を持ってもらえると、断然話しやすくなるのだ。
授業内でわからないことがあって、後で質問に行っても親切にもう1度説明してくれるし。

でも、このままじゃいけないのは明白である。

今の私は、どっちかというと学校内の『珍しい生き物』で、みんな大目に見てくれているが、1年後の今も、対して変わらない語学力でいるわけにはいけない。
周囲がどう思うか、ではなくて、せっかくドイツにいるのにもったいない、と思う。
ここでしか学べないことを、言葉ができないというだけで逃してしまうのは、あまりにも惜しい。
そのために、毎日こつこつとドイツ語を勉強しているが、こればっかりは時間がかかる。
外国語習得の早道は、できるだけ多く、その国の人と会話するしかないように思う。
それまでは、何度も心臓に悪い思いと不愉快な思いをしなければならないと思うが、誰に言われたわけでもなく、自分で好んでドイツにやってきたんだから、自分でどうにかしなくては。
プレゼンの度に『幼稚園児のはじめてのお遊戯会か、ピアノの発表会』(みんなが微笑みながら、がんばれ!という顔で私の一挙一動を見ている)状態になるのだけは、早く卒業したいものである…。


01.06.2002記(06.26.2008改)

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