Thursday, June 26, 2008

研修中の日常

現在(2002年8月ごろの話)、私はうちの大学内の工房にて1ヶ月予定の研修中である。

この研修の目的は、ゆくゆく自分でデザインした家具などを自分で作れるようになるために、機械の操作を覚えること。
私の場合、自分の作りたいものを先生にアドバイスしてもらって、工房内の機会を使用し、作っている。
多分、普通の企業で研修したら、こんなおいしい思いをさせてもらえないんだろうなー、とは思う。

うちの工房では、2人の大学常勤講師と1人の工房専属の先生が、学生の指導をすべく、働いている。
この講師の先生は、2人とも身長180センチ以上、体重も多分100キロを越す巨体で、この2人が同時に工房内をウロウロしているのを見ると、室温20度でも体感温度35度くらいの迫力がある。
しかも2人とも、かなり個性的なので、1日中いっしょにいると、言動に振り回され、精神的に疲労すること多し…。

しかし、幸運にも、私の指導を引き受けてくれた先生は、(唯一、工房内で常識人な)工房専属の先生。
なので、最初の2週間は、研修はかなり順調で、正直楽しかった。

が、今週に入って、この工房専属の先生が突然、1週間休暇を取ってしまい、この先生の代わりに、常勤講師2人組の片割れ先生が私の世話をすることになった。

…実は、私、この先生とはかなり相性が悪い、と思っていたりする…。
と、いうのも、この先生、ドイツ語理解能力に問題があるようで…(ドイツ人なんだけど…)。
私自身、ドイツ語理解に大きな問題を抱えているので、この先生と私が会話することになると、相互理解のために、普通の人との会話に使うエネルギーの3倍以上は必要となる。

例えば、この先生に何か質問すると、必ずと言っていいほど質問したこととは違う内容の答えが返ってくる。
しかも、話好きで、1度話し始めると5分は誰も止められない勢いでしゃべって、しゃべって、しゃべりまくる。
道具の場所ひとつ聞くだけで、①その道具の種類、②さまざまな工業規格、そして、③値段と購入可能な場所まで、「おじちゃんの豆知識」的なことが語られてしまう。
まあ、勉強になると言えば、なるような気もするけど、大抵のケースにおいて、最初の質問である、「道具の場所」については語られない。
で、もう1度「道具の場所」について尋ねると、さっきの①②③を繰り返される。

私のドイツ語がまずい、ということもあるんだけど、正しい解答を得るまでに、いつもいつも膨大な時間がかかるので、お互いにぐったりすること多し。

ドイツ人の同級生はおろか、掃除のおばちゃんにまでも、「あの先生ねー。骨が折れるわねー」とか言われてるようだから、かなり筋金入りな模様…。
あのー…。私、毎日、そのおじちゃんと2人きりで8時間、作業してるんですけど…。

まあ、企業にもこんな人はたくさんいるだろうけど、最初についていた先生との差を感じずにはいられず…。
そんなわけで、今週1週間は、やたらと濃い1週間だった。

来週には、最初の先生が戻ってくるはずなんだけど、なんでも、先週末、突然病気になったとの話。
後1週間の予定の研修にも、なんだか暗雲が…。

そうそう。
ようやく、例のHeissdrahtschneider(ハイスドラートシュナイダー)を仕上げ、現在はアルミ製のテレビ棚を制作中!
予定していた机は、木工の先生が休暇に入ってしまい、制作不能になってしまったので。


07.27.2002記(06.26.2008改)

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