Wednesday, June 25, 2008

入試・その後

すべての試験が終わって、「不合格」を確信した私…。
とりあえず、この先の、最低でも1年間の身の振り方を考えねばならない。

実は、すでにうちの近所にもう1つ、私立の美術学校を発見していて、そこの入試を受けようか、とも考えていたのだが、作品数が足りないのと、経済的な理由からどうも気が進まなかった。
「私立」というからには「授業料」がいって、それは月額にして50000円くらいだけど、それも今の私には結構痛い金額。
文字通り、お先、真っ暗だった。

どよーんと落ち込んで家に帰ったら、うちの中国人の同居人がとっても浮かれたていた。
どうしたんだろう?と思って、聞いてみたら、今日、彼女にある大学からの入学許可証が届いたとのこと。
彼女は、前の学期に向けて、かなりの数の大学へ願書を送ったみたいだけど、すべて入学を断られてしまった。
だから、今回の入学許可証には喜びも大きく、「今から入学許可証を祝って、友達とディスコに行くのー!!」と言われてしまい、なんだかもっと落ち込んでしまった…。

彼女がどれだけ苦労したか知っているのだから、一緒に喜んであげたかったけど、そんな気力は沸いてこなかった。

このまま日本に帰るにしても、ドイツ語もまだそれほどうまくない。
だから、あとも最低でももう1年はドイツに残って、ドイツ語を勉強したいなー、とか思い、「では、どうやってドイツに残ろうか?」といろいろ対策を練ってみた。

1番の問題は、滞在許可。
この時点で、私はすでにドイツに1年近く滞在しており、語学ビザの最大延長期間は1年半(2001年頃の情報)。
それ以上になると、外国人局でかなり渋られるそうとの話を聞いていたので、このまま、のほほーんとしているわけにもいかない。

で、思いついたのが、大学の語学コース。
私が受験した大学には語学コースはないけど、普通の大学なら語学コースはある。
(実は、語学を磨いた1年後に、また同じ美大を受験する野望もあった…。)
でも、最近、この語学コースも人気が高くなってきて(授業料が無料だし、DSH試験に対応した授業をするから、このコースに通っていると、DSH合格の可能性が高くなる)なかなかはいれないとのウワサを聞いた。
語学コース用に、入試があるところも珍しくない。
なので、語学コースの入試用に勉強しつつ、一方では例の私立美術学校用に作品をぼちぼちつくることにした。
それにしても、この時期はかなり精神的に苦しかったのを覚えています…。

目標を定めなおして、1週間後…。
私の受験した大学から、1通の手紙がやって来た。

もちろん、受験結果の通知。

あきらめていたとはいえ、なんだか、異常に緊張して、開封までに10分は要したような…。
で、意を決して、手紙を読んでみたら、なんと合格しているではありませんか!?
自分でもびっくりして、でもうれしくって、友達だの、親だのに即刻電話した気が…。

実は、このときに電話した相手には、受験直後に今にも死にそうな声で、

「試験、あかへんだねーん。もう絶対。
これから1年、なっとしょー。
うわ、来年も受験するんやと、また作品、全部新しく作りなおさんとあかんやん。
ドイツ語も勉強せなあかんし…。
もう、なっとしょー…」

とかいう、かなり迷惑な愚痴り電話をかけていたのである…。

みんな、私と一緒に喜んでくれたけど、うちの両親は多分、寿命が縮まったはず…。
スミマセン…。

でも、これで、気を抜けないのがうちの大学。
というのも、うちの大学では、外国人の新入生の入学条件には、DSHの合格が必須となっている。

実技試験の合格自体は、2年間有効だけど、私としてはこの冬学期からすぐにでも入学して、勉強を開始したい(1歳でも若く、勉強をし終わった方が、将来の仕事のためにもいいかと…)という、結構無謀な思惑から、このあと、DSH試験の合格を目指すこととなった。


05.22.2002 記(06.25.2008改)

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