Wednesday, June 25, 2008

ドイツ生活開始・その1

ドイツ到着の次の日に、語学学校でのクラス分けテストを受け、その次の日から授業が始まった。

私の最初のクラスは、初級の下から2番目のクラス。文法テストは結構出来たらしいが、インタヴューでのあまりに乏しい会話力が決め手となって、「簡単なクラスから」ということとなった。

下のクラスから始めたことは、今考えてもよかったと思う。

日本では独学で初級文法を終了していたが、授業では分かっていることをもう一度ドイツ語で説明されていたので、どうにかついて行く事ができた気がする。
知らなかった文法や表現法を習い始めたころは、なんとかドイツ語に慣れていたころだったので理解できたが、最初のころは、授業内の会話が全くわからなかった。

さて、こっちにやってきて早々は、しなければならないことがたくさんあった。

2000年の12月から法律が改正されて、日本人はあらかじめ日本でビザの申請をしなくっても、ドイツ国内で滞在許可の延長が出来るようになったらしいけど、私がやってきたころ(2000年夏)はそうじゃなかった。

日本で「大学志願者ビザ」というものをドイツ領事館(か、大使館)で申請する必要があって、それを手に入れてから入国した。

事前に電話で問い合わせたところ、窓口のおばちゃんのかなり応対がよくなかったのだが、実際申請したときには、親切にしてもらった覚えがある。
でも、私は運がよかったようで、とんでもない目にあった友人の話を聞いたことがある。
だから、「今は手続きが簡単になっていいなー」と思う。

領事館にてビザをもらった時に、「ドイツ入国後、1週間以内に居住届を済ませて、外国人局に行くこと」とあった。
これがドイツ入国前に一番大きいストレスだった(日本語しかしゃべれなかったから)。

住居届の方は、ゲー○にいるツィービー(Zivildienstleistender:ドイツには兵役義務があるが、兵役につきたくない人は社会奉仕作業を兵役の代わりに行うことが出来る。
○ーテは半官半民の学校なので、2~3人のZiviがいる)が代行して行ってくれたが、これがめちゃめちゃゆっくりで、パスポートが手元に戻ってきたころには、もう入国後2週間は経過していた(涙)

その後すぐに、ドイツ語の話せる日本人の友人に付き添ってもらい、外国人局に行ったはいいが、そこのおばちゃんに「まだ滞在許可が3ヶ月も残ってるのに、なんで来たんだ?」とか言われてしまった…。

安心したことには安心したのだが、未だに「あの領事館の指示はなんだったんだろう…」と思うことがある。

最初のころによくへこんだことは、「外国では英語か現地語がしゃべれない奴は、相手にされない」ということだった。

Ziviの兄ちゃんに外国人局について質問した時に、私の言いたいことが理解してもらえず、向こうの言ってることも分からなかったので、日本語のしゃべれる台湾人の人を探してきてもらって、会話したことがあった。
目の前で「こいつ、外国人局に一人でいくつもりらしいよ。どうするよ?」という会議が私抜きで行われてしまった。

そうなると私のような奴は、良くて「子ども」、悪けりゃ「置きものか犬ころ」も同然の扱いを受けるのである。
みんな親切だったからこそ、心配もしてもらったのだが、20歳も越えて、大人扱いされないのは辛いものである。

こういった交流障害は、いまでも日常茶飯事である。
ひとつひとつの出来事をいちいち気にしていたら、ノイローゼになりかねないので、すぐ忘れるようにしている。

ドイツにやってきて、一番最初に身につけたことは、多分、物事をすぐ忘れる能力日本語の標準語だった…。


01.06.2002記(06.25.2008改)

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