Friday, August 12, 2005

Charlie and the Chocolate Factory

ティム・バートンとジョニー・デップの最新作、「チャーリーとチョコレート工場」が昨日からドイツでも公開されています。
早速、昨日、映画館に行ってきました。

もともとはドアルド・ダール原作の子ども向け小説で、1971年には映画化されているこの作品。
今回はそのリメイク。
話 としては、とにかく貧乏な少年・チャーリーが全世界に5枚しか存在しない、謎で夢のチョコレート会社、ウォンカ・チョコレートファクトリーの見学ができる ゴールデン・チケットを手に入れ、他の4枚を手に入れた子どもたちとその両親とともにビリー・ウォンカのもとを訪れる、というもの。
ちなみにドイツからも子どもが1人やってくるんだけど、この俳優の子は、ホントにドイツ人だそうデス。

ティム・バートンの作品は私にとって、基本的に外れがない。
ただ、前作である「Big Fish」から、ストーリーに含まれる毒が薄くなっているような…。
それでも、他の監督がこの映画を撮ったならば、やらないようなブラックなギャグもあるけどね。
テーマが家族であったり、父と子の和解であったりする以上、柔らかい印象になるのは仕方ないのかもしれないな。
それでも、ファンタジー映画としての壮大な設定やセットは楽しめる。

ティム・バートンの映画にはいつも、不気味なものを愛でる傾向と、その中に存在する寂しさと子どものような純真さ(だいたい、このことが周囲との軋轢を生んで、主人公は社会から受け入れられない)がある。
そ れが、一番近い存在である家族に受け入れられることによって、昇華されてきてるんだろうなー、とか考えてみたり。そういう意味では、ジョニー・デップが ビリー・ウォンカを演じた、というのも納得。ほんの10年前は、変人俳優っていう肩書きが似合ってたヒトだったのに、今じゃ良いマイホーム・パパだしね。
そして、そう考えると、ヘレナ・ボナム・カーターはすごいのかも。
だって、あのティム・バートンを大人にし、父親にしてしまったんだから。
ティム・バートンがリサ・マリーからヘレナ・ボナム・カーターに走ったときには、「えええええ!そりゃないでしょう」とか思ったのも事実だけど。

でもコレ、やぱり子ども映画なので、「正直者は救われる」、「悪いヤツはやっつけられる」、そして「頑張れば、むくわれる!」っていう王道的締め。
「いや、そうとも言えへんで。人生、金持ってて、しかもジャイアンみたいのが勝つもんや…」って思ってしまうあたり、私は中途半端に年をとってるんような。
あと、10年位すれば、いい具合に人生に諦めがついてて、この映画をもっと楽しめそうです。

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