Friday, January 13, 2006

うちの大学の哲学者

大学の講義に「美学」というものがある。
そして、その講義の担当講師が哲学博士のF先生。
このF先生、こう30年近く、うちの大学で毎週1コマを担当しつつ、演劇活動もしている65歳くらいおじさま。
そして、彼の講義はというと、「…なんでこの講義のタイトルが美学なんだろう?」という感じのもの。
何度か講義に出てみたものの、いつも途中で挫折してしまうので最後まで通ったためしがないのです。

基本的にこっちの哲学ってキリスト教を土台としているので、そこから話を展開されてもピンとこないっていうのもある。
ただ、一番耐えられないのは言語を使って人をやり込めようとするスタイル。
どれだけその理由付けが納得できないものでも、相手にしゃべる隙を与えないので、あっという間にちがう話題に転換されてしまうのですよ。

まあ、講義以外はただのちょっと変なテンションのおじさまってだけで、害はあまりない、ハズなのですが、このF先生、日本の能とかそういうものの衣装に興味があるらしく、ことあるごとに大学の廊下でも話し掛けてくる。
あんまりにもうるさいもので、私の家にある本を貸してあげたら、今度は返してくれない…。
おとつい、やっと大学で捕まえて、「本を返してください」と言ったら、「明日(つまり、昨日ですな)大学に持ってくるから、1時に取りに来て」と。
他に全く予定もなかったし、いつまでも長引くのが嫌だったので、昨日わざわざそのためだけに大学に行ったら…。

「あ、ほかにいろいろ持ってくるものがあったから、忘れた」

ちょっと待ってよー。
私、この本のためだけに往復2時間掛けて大学まで来たのにー。
F
先生、「来週の木曜日には必ず持ってくるから!」って言ってたけど、そんなの当てになりませんよ。
だって、つい昨日のことまで忘れちゃうような人なんだし。
「私、今学期、大学に来ること、ほとんどないので、うちの学科の秘書さんに預けてください」とはっきり言ったんだけど、とりあえず、電話番号を交換して連絡を待つことに。
今になって思うと、本を貸した私が馬鹿だったんだけど(実は過去にも貸した本が返って来ず、散々催促した)…。

先生、そんなだから3回も結婚したんですよ。

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